レポート

11/1 田川古代史フォーラムが開催されました

11月1日、田川市田川文化センター 大ホールにて「田川古代史フォーラム −卑弥呼への想い 九州説の夜明け−」が開催されました。
開催当日の朝、会場はすっきりとした晴天に恵まれ、たくさんの方々にご来場いただきました。

ご来場いただいた方々には、新型コロナウイルス感染予防対策として館内入場前の検温と手の消毒、マスク着用の徹底にご協力いただきました。また、館内では飛沫防止シートなどの設備徹底や、座席の間隔を一席ずつ開けて設置するなど、入場後の予防対策もしっかりと行われました。

 

風治八幡宮の巫女による「浦安舞」奉納

開会セレモニーでは、田川市伊田・風治八幡宮の巫女による「浦安舞」が披露されました。

「浦安舞」は、1933年に昭和天皇が世の中の太平を願って詠われた

天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を

というお歌が神楽の歌詞となっています。
「浦」とは心の波が立たないさまを表し、「安」とは平和を表します。
地域の安寧を願うおだやかで美しい舞に、みなさま静かに見入っておられました。

 

田川8市町村による「卑弥呼連邦樹立宣言」

浦安舞奉納の後、田川8市町村による「卑弥呼連邦樹立宣言」が行われました。
古代ツーリズム牽引の意気込みなどが語られた後、各市町村長を代表し、田川市の二場市長より共同宣言がなされました。

 

記念講演会がスタート!

卑弥呼連邦樹立宣言の後は、登壇者に高島忠平先生、安本美典先生、福永晋三先生をお招きし、記念講演が開催されました。

高島忠平先生

高島忠平先生は考古学者としてご活躍されており、吉野ヶ里遺跡保存対策室長として遺跡の発掘調査や保存整備を指揮された経験から、「ミスター吉野ヶ里」と呼ばれています。
講演「邪馬台国と遠賀川古代文化」では、
遠賀川流域の出土物や地理的条件などをもとに、考古学的視点からより合理的な考察としての邪馬台国・九州説の提唱がなされました。

※高島忠平先生のご講演はこちらからご覧いただけます。

安本美典先生

安本美典先生は古代史研究・言語学・心理学分野でご活躍されており、古代史分野では「卑弥呼=天照大神説」の仮説を提唱されています。
講演「邪馬台国は遠賀川流域から東遷した -饒速日の命伝承をさぐる-」では、
古事記や日本書紀を読み解きながら、日本神話の神々と邪馬台国との関係性を示し、また、九州と畿内に残る地名や遺跡等その類似点に触れながら、邪馬台国が九州を原点に発展していった可能性についてお話くださいました。

※安本美典先生のご講演はこちらからご覧いただけます。

福永晋三先生

福永晋三先生は福岡県筑豊地方のご出身で、日本古代史のみならず中国史書にも精通し、長年にわたる現地調査とともに「倭国=豊国論」を提唱されています。
講演「ここにあり邪馬臺国!-卑弥呼が祭った鷹羽の神々、始まりは『ひこ山』から-」では、
記紀歌謡や万葉集、中国史に遺された倭国の記述と、遠賀川川筋に遺る数々の伝承や信仰、遺跡、遺物との関係性に触れ、千数百年にわたって隠されてきたとされる「田川の真実の歴史」について言及されました。

※福永晋三先生のご講演はこちらからご覧いただけます。

さまざまな学術視点から語られる講義はどれもたいへん興味深く、ご来場のみなさまも終始真剣なご様子で拝聴されていました。

 

昼食に特製「卑弥呼弁当」をいただきました!

お昼には、今回のイベントのために特別に作られた「卑弥呼弁当」が販売されました。

お弁当の開発には、福岡県田川郡福智町にある「食味倶楽部 藤」さんにご協力をいただきました。
卑弥呼弁当は、卑弥呼の時代に九州地方で食べられていた食材を使用し、魏志倭人伝に記載されている当時の食事を参考に開発されたこだわりのお弁当です。保存料を一切使用せず、食材の魅力を活かした健康的なメニューに仕上がっています。

イベントでは200食以上をお買い求めいただき、多くの方々に好評をいただきました。

※卑弥呼弁当の開発の様子はこちらからご覧いただけます。

 

おわりに

イベント終了後も、ご来場の方々同士で講演の感想を語られるなど、熱気冷めやらぬ様子が伺えました。
卑弥呼連邦は、今後もみなさまに楽しんでいただけるようなイベントや商品開発を多数企画してまいります。
今後の活動をぜひ、お見逃しなく!

以上、「田川古代史フォーラム」レポートでした。

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